2011年5月24日火曜日

夫婦の趣向。



工務店という職種は、無論「住まう」空間のご提案であり、そこに住まう人を知らずに工事をすることは、本来 ない。あってはいけない、と思う。しかし、実際には最近モデルハウス(建売住宅を最近こう呼ぶ)等の工事も少なくない。営業システムとしては、間違っているとは言わないが。

新築にしろ、リフォームにしろ、住まう方と打ち合わせをする。
家族そろって打ち合わせに同席していただき、できれば、子供やご隠居、ペット様までご意見頂戴し、その場その場でモノやコトが確定していくことが理想だが、なかなかそうはいかない。
またときに地形や気候に悩まされ、隣人や周辺環境に苦慮する。
予算も、提案者という立場のはずが、胃が痛い思いをすることも少なくない。

「夫婦の趣向」の違いも、ときに大きな障壁となりうる。
色や柄の好みなどは、まず合わない。
外壁もなかなか決まらないこと数知れず。
キッチンはたいてい奥様のご意見で通せるが、浴室はこれで結構まとまらない。
こだわる人が増えてうれしい感もあるが、その分、打ち合わせの資料作成には多くの時間を要する。
昔は「主人」の意見が通ることが多かった気がするが、最近は「妻と打ち合わせして決めてください」という「夫」もちらほら。

写真は拙宅のWC。
1つしかない。が、小便器はある。手洗い別で、洋風便器。
便器の数が増えれば、掃除の手間も増える。
それから、照明。便所なんて薄暗いほうがいい、落ち着くとは思っても、具体的な照度となるとこれまたニュアンスは異なる。また、深夜の照明と起きてる時間帯の照度は違う方がいい。

最後に。
「夫婦の仲」の問題とは関係がないことにしておく。

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